Webにアクセスできるモバイル端末の登場により、プログラマーが対応しなければならないプラットフォームが大量に増えた。個々のモバイルOS向けにネイティブアプリを開発するのは、コスト的にも無理だといわれている。
モバイル端末の性能と機能を最大限に引き出すためには、そのプラットフォーム用の開発キットを使ってネイティブアプリを開発するのが良い。
一方、性能要件が緩く、開発期間が限られ、複数のプラットフォームに対応するときには、通常のWeb開発と同じようにJavaScript,HTML,CSSを使ってネイティブアプリ並みのWebアプリを作るのが良い。
jQueryはもっともポピュラーなJavaScriptライブラリといわれている。jQuery上に構築されたjQueryMobileは、主要なモバイル端末で共通にふるまうユーザーインターフェースを提供している。
jQueryMobileは、各プラットフォームのネイティブブラウザ上で、CSSとJavaScriptの完全なサポートを目指している。jQueryMobileは、HTML5のdata-属性を活用して、ページ要素の挙動や外観を変更している。HTML5のdata-属性を使うと、任意のデータをDOM要素に追加することができる。
モバイル向けのユーザーインターフェース要素に加え、jQueryMobileは次のような機能を提供している。
・モバイル風のページ遷移
・tap,swipe,orientationイベント
・アクセシビリティ機能
・デバイスの方向や画面サイズに適応したレイアウト
・テーマ設定フレームワーク
・AJAXによるページ読み込みと履歴管理